赤ちゃんへの読み聞かせを始めると、
「1日何冊くらい読めばいい?」
「何分くらい読めばいい?」
「絵本を全然見てくれないけど意味あるのかな?」
と気になることはありませんか?
わが家でも、子どもが生後3〜4か月頃になり、ある程度首がすわってきたので、膝の上に乗せて読み聞かせを始めました。
しかし、じっと絵本を見てくれるわけではありません。
それどころか、絵本とは全然違う方向を見ていることもあります。
そんな姿を見ると、
「読み聞かせって意味あるのかな?」
と思うこともありました。
そこでこの記事では、わが家の体験と研究結果を分けながら、
- 1日何冊くらい読む?
- 何分くらい?
- どんな姿勢で読む?
- 絵本を見ないときは?
- 読み聞かせにはどんな効果がある?
といった疑問を順番に整理します。
0歳の読み聞かせは「最後まで聞かせる」ことが目的ではない
まず知っておきたいのは、0歳の赤ちゃんに、
東京都立図書館では、0〜1歳の赤ちゃんについて、
- 読み聞かせを始める月齢に決まりはない
- 興味を示さなければ次の機会を待ってよい
- 最初から最後まで読まなくてもよい
と案内しています。
絵本そのものが絶対に必要という説明でもありません。
赤ちゃんにとって大切なのは、抱っこしたり、話しかけたり、笑いかけたりするような身近な大人とのやり取りであり、絵本はそ
これは、実際に読み聞かせをしていると分かりやすいです。
わが家の子どもも、ずっと本を見ているわけではありません。
集中していることもあれば、急に横を向いてキョロキョロすることもあります。
最初は、
「聞いてくれているのかな?」
と思うこともありました。
でも、「最後まで絵本を見ること」を成功の基準にしなければ、かなり気楽になります。
絵本を少し開いて、声をかけて、子どもが反応する。
途中で興味がそれたら、それでもいい。
0歳では、絵本を読むことそのものより、
0歳の読み聞かせは1日何冊?1回何分?
【結論】1日○冊という科学的な正解はない
「読み聞かせは1日10冊」
「毎日○冊読むといい」
といった話を見かけることがあります。
しかし、今回確認した公的資料や研究からは、0歳児について「
わが家では、平均すると1日2〜3冊ほどです。
僕も休みの日には2〜3冊ほど読んであげるようにしています。
これはあくまで、わが家ではこのぐらいであれば、負担が少なく、
1日に2〜3冊が正解という意味ではありません。
1冊の日があってもいいですし、読まない日があってもいいと思います。
親にとって読み聞かせが「今日もノルマを達成しないと」と負担になってしまえば、せっかくの親子の時間が苦しくなってしまいます。
【結論】1回○分という決まった時間もない
時間についても、0歳児に「○分読むべき」
わが家の場合、0歳向けの絵本は文章が短く、擬音が中心のものも多いため、そのまま読めば1冊2〜3分ほどで終わります。
わが家では、絵本を少し動かしたり、子どもの顔に近づけたりしながら読むことがあります。
そうすることで子どもが笑ったり、絵本を目で追ったりすることがあるため、2〜3冊で合計5〜10分程度になることもありますが、反応が良いと読んでいる僕の方も楽しくなり、あまり苦に感じません。
子どもが楽しそうなら少し続ける。
別のものが気になってきたら切り上げる。
そのくらいゆる〜く考えるぐらいでいいのかなと思っています。
0歳の赤ちゃんにはどんな姿勢で読み聞かせる?
【結論】「この姿勢でなければいけない」という明確な正解もない
東京都立図書館では、
- 抱っこして読む
- 向かい合って座る赤ちゃんの前に絵本を出す
といった方法が紹介されています。
ただ、0歳児は月齢によって、対面で安定して座ることがまだ難しい時期もあります。
なので、わが家では主にソファに座り、僕の膝の上に子どもを座らせて読みます。
わが家では、体を大きく前に倒さなくても見られる位置に持つことが多いです。
読み聞かせの途中で、子どもが横へ体を倒したり、体をひねったりすることもあるので、子どもの安全を優先しています。
0歳では、月齢によって首や体幹の安定性も大きく違います。
そのため、
「絵本を見せやすい姿勢」より「
を優先してよいと思います。
絵本を見ない・聞かない・嫌がるときはどうする?
【結論】最後まで読み聞かせをしなくてもいい
東京都立図書館も、赤ちゃんが途中で絵本を閉じたり離れたりする場合について、「最後まで読まなくてはいけない」と考えすぎないよう説明しています。
例えば、赤ちゃんが開いたページだけを見て、
「リンゴだね」
などと話しかけるだけでもよいとされています。
つまり、
「1ページ目から最後のページまで読むこと」
だけが読み聞かせではありません。
わが家でも、子どもが絵本を見ないことはよくあります。
そんな時は
「絵本を読む僕の声を聞いているだけでも何か意味があるのかな〜」
ぐらいに思うようにしています。
そのため、
見てくれたら一緒に楽しむ。見なくなったら、
くらいに考えた方が無理なく続けられると思います。
僕個人としては、読み聞かせについて「こう読まなければダメ」というルールを増やしすぎる必要はないと思います。
赤ちゃんが見なくなったら無理に絵本へ向かせず、そのときの反応を受け止める。
親子ともに無理なく楽しめることを優先する方が、わが家では続けやすいと感じています。
「見ない」と「嫌がる」は同じではない
ここは分けて考えた方がいいと思います。
例えば、
- 絵本を見ずに別の方向を見る
- キョロキョロする
- ページに手を伸ばす
- 途中で体を動かす
という行動と、
- 泣く
- のけぞる
- 明らかに絵本から離れようとする
ことは同じではありません。
わが家の場合、絵本を見ていないことはかなり頻繁にあります。
一方で、読み聞かせそのものを嫌がって泣くという経験は、今のところほとんどありません。
色がはっきりした絵本では比較的注目していることが多く、淡い色のページではキョロキョロしているように感じることもあります。
また、絵本を動かすと目で追ったり、ニコニコしたりすることもあります。
ただし、これはあくまでわが家で見られた反応です。
子どもによって興味を示すものは違うと思うので、
「この絵本だと反応するかな?」
くらいの感覚で興味を示す絵本を探すと気持ちが楽になると思います。
0歳児への読み聞かせにはどんな効果がある?分かっていること・分からないこと
読み聞かせについては、
「言葉が増える」
「頭がよくなる」
「感受性が豊かになる」
など、さまざまな効果が語られています。
では、研究ではどこまで分かっているのでしょうか。
①言語発達にはプラスとなる可能性がある
共有読書の介入研究19件、計2,594人をまとめたメタ分析では、
1〜6歳の子どもを対象にした保護者への読み聞かせ支援によって、
「言語面に小さい〜中程度の改善がみられた」という報告があります。
②0歳児を対象にすると、結果はもっと慎重に見る必要がある
新生児120人を対象に、新生児期から読み聞かせ支援を始める群と、生後6か月から支援を始める群を比較したランダム化比較試験もあります。
生後6か月では、新生児期から始めた群の方が家庭の読書環境は良くなっていましたが、言語能力には差がありませんでした。さらに24か月時点では、読書環境・言語能力とも群間差は確認されませんでした。
この研究からも、「読み聞かせは早く始めれば始めるほど、その後の言語発達が良くなる」とまでは言えません。
また、9か月児のいる143家庭(母親143人・父親143人)を調べた2024年の研究では、母親による読み聞かせ頻度と18か月時点の受容・表出言語との関連がみられました。
ただし、これは観察研究なので、読み聞かせそのものが原因だったとは断定できていません。
③日本の大規模研究でも「発達との関連性」は確認されている
2026年には、日本のエコチル調査36,866組を用いた研究も公表されています。
絵本を読む頻度が高い家庭ほど、3歳までの発達評価が高い傾向にありました。
例えば3歳時の読み聞かせ頻度が高い群では、少ない群と比較してコミュニケーション領域が平均的に高い傾向が報告されています。
ただし、これも観察研究です。
家庭環境などを統計的に調整しても、すべての違いを取り除けるわけではありません。
そのため、
読み聞かせと発達に関連がある
とは言えても、
「読み聞かせによって発達が良くなる」
という意味ではありません。
「上手に読もう」としなくていいんです!わが家なりの読み聞かせを探す方が大切!
わが家では妻が先に読み聞かせを始め、その後、僕も休みの日を中心に読むようになりました。
現在よく読んでいるのは、
- 『しましまぐるぐる』
- 『ポケモンのピカチュウとはじめてのともだち』
- 『ピカチュウとうみのたからさがし』
などです。
その日の子どもの反応を見ながら、2〜3冊を選ぶことが多いです。
読み聞かせの効果か?
月齢による成長なのか?
最近は、発する喃語とその時の感情がリンクしているような場面が増えてきました。
不機嫌なときには強い声になり、笑っているときには声色も違う。
こちらへ何か訴えかけるような喃語も増えてきました。
絵本を読み聞かせしている親の立場としては、
「読み聞かせが何か関係しているのかな?」
と思ったりもします。
ただ、ちょうど成長していく時期でもあるため、わが家で感じたこの変化が読み聞かせによるものかどうかは分かりません。
読み聞かせを続けていて大変に感じること
読み聞かせをしていて、負担に感じることもあります。
わが家にある絵本は現在5冊ほど。
毎日その中から2〜3冊読んでいると、子どもより先に親の方が飽きてくることがあります。
親の立場からすると、「たまには新しい本を読みたいな〜」と思うこともあります。
しかし、新しい絵本を買えばお金もかかるので、なかなか悩ましいところです…
0歳児に限定した研究ではありませんが、2025年の共有読書に関するシステマティックレビューでも、親の時間不足や、本を入手しにくいこと(費用・図書館へのアクセスなど)が、読み聞かせを続けるうえでの課題として報告されています。
他の家庭でも同じ悩みを感じているからこそ
「無理なく続けるために工夫をする」
ことが大事だと思います。
まとめ|0歳の読み聞かせに「正解」を作りすぎなくていい
0歳の読み聞かせについて調べてみると、
・「1日○冊読まないといけない」
・「1日○分読まないといけない」
・「最後まで集中させる」
といった決まった正解はありませんでした。
0歳児だけに限定した結果ではありませんが、幼児期を含む研究では、言語発達へのプラスの関連や、小〜中程度の介入効果も報告されています。
今回調べてみると、読み聞かせと子どもの発達にはプラスの関連を示す研究がある一方、「早く始めれば必ず発達がよくなる」とまでは言えないことが分かりました。
だから僕は、「効果のために毎日やらなければ」と考えるのではなく、親子で楽しめる範囲で続けていこうと思います。
最後に個人的な感想を一言
子どもへの教育は大事だと思います。
しかし、子どもを膝の上に乗せて絵本を読む。
この時間も、絵本を一つのきっかけにして、声をかけたり、
読み聞かせのために親子が疲れてしまわないように。
それぞれの家庭で、無理のない冊数・時間・読み方を探していけば十分ではないでしょうか。
参考にした主な資料・研究
- 東京都立図書館「家庭での読書について教えてください<0歳から1歳>」
- Dowdall N, et al. Shared Picture Book Reading Interventions for Child Language Development: A Systematic Review and Meta-Analysis. Child Development. 2020.
- Guevara JP, et al. Effects of Early Literacy Promotion on Child Language Development and Home Reading Environment: A Randomized Controlled Trial. 2020.
- Chen Y, et al. Contributions of mothers’ and fathers’ shared book reading with infants at 9 months to language skills at 18 months. 2024.
- Impact of shared storybook reading on child development: The Japan Environment and Children’s Study. 2026
- Nan J, Tian Y. Parent-child shared book reading challenges and facilitators: a systematic review and meta synthesis. Frontiers in Psychology. 2025;16:1635956.


